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FIPの種類:眼型FIPと神経型FIP、それぞれの症状と治療法とは?

猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルス(FCoV)の変異によって引き起こされる病気です。世界中の猫の1〜2%が感染するとされており、ウイルスが凶暴化すると急速に全身へ広がる可能性があります。

FIPの種類:眼性FIPと神経性FIP

一般的に、飼い主が知っているFIPのタイプは「ウェットタイプ」と「ドライタイプ」の2種類です。ウェットタイプは体内に液体がたまるのが特徴で、ドライタイプは急激な体重減少が目立ちます。

しかし、これら2種類の他にも「眼型FIP」や「神経型FIP」というタイプが存在します。これらは特に複雑で、集中的なケアが必要です。

それぞれの症状、治療法、予後の違いについて詳しく知りたい方は、Cure FIP Japanチームがご用意した以下の解説をご覧ください。

眼型FIPと神経型FIPの定義

眼型FIPとは、猫の眼の器官を中心に感染が広がるFIPの一種です。虹彩だけでなく、瞳孔や眼球内の構造にも影響を与えます。

このタイプは、腹部や胸部に液体のたまりが見られないドライタイプのFIPに感染している猫に多く見られます。眼型FIPは単独で発症する場合もありますが、神経症状と同時に現れることもあります。

一方、神経型FIPは中枢神経系を攻撃するタイプのFIPです。そのため、猫が体の動きをうまく制御できなくなる、あるいは完全に制御不能になるケースもあります。

また、神経系の働きが阻害されるだけでなく、心臓、腎臓、肝臓といった他の内臓器官にもダメージが及ぶことがあります。

眼型FIPと神経型FIPの症状の違い

眼型FIPと神経型FIPでは、現れる症状に大きな違いがあります。詳しく見ていきましょう。

  1. 眼型FIPの症状

眼型FIPに感染した猫には、以下のような症状(臨床徴候)が見られることがあります。

  • ぶどう膜炎(眼の中間層の炎症)

  • 虹彩の色が濁り、白いもやがかかったような状態

  • 瞳孔の大きさに左右差が見られる「不同瞳」

  • 角膜と虹彩の間に血液がたまり、目が赤くなる「前房出血」

  • 視覚障害(物によくぶつかる、動きに反応しない など)


  1. 神経型FIPの症状

神経型FIPに感染した猫には、以下のような症状が見られることがあります。

  • 痙攣、原因不明の首の傾き、体の持続的な震え

  • 運動失調(動きのコントロールが困難に)

  • 自傷行為のように体を物にぶつける

  • 反射反応の消失

  • 千鳥足のような歩き方

  • じっとしていても足が走るように動く

  • 眼球が無意識に左右に動く「眼振」

眼型FIPと神経型FIPの診断方法の違い

猫が眼型または神経型FIPに感染しているかどうかを確認するには、いくつかの検査が必要です。以下にその内容をまとめました。

  1. 眼型FIPの診断方法

症状を確認したうえで、以下の検査が診断の判断材料となります。

  • 眼科検査:眼内の炎症の有無を確認

  • 血液検査:免疫反応や他の感染徴候をチェック

  • 補助的検査(必要に応じて):FCoV抗体検査、PCR検査、体液の検査 など


  1. 神経型FIPの診断方法

症状を確認したうえで、以下の検査が診断の判断材料となります。

  • 神経学的検査:神経の損傷レベルを把握

  • 鑑別診断:てんかんや頭部外傷など他の疾患を排除

  • 血液検査:免疫反応や感染徴候をチェック

  • MRI検査:脳や神経系の状態を確認

眼型FIPと神経型FIPの治療法

基本的には、GS-441524を使用した治療が最も効果的とされています。成功率は約89%と高く、飼い主が治療経過をしっかりと見守りながら、回復のサポートが可能です。

ただし、眼型FIPや神経型FIPのような複雑なタイプの場合は、通常よりも高用量のGS-441524が必要になるケースが多くなります。

正確な用量を確保するためにも、愛猫にGS-441524を使用する前に、必ずCure FIP JapanチームのLINEサポートで相談してくださいね。

また、獣医師の指導のもと、眼型FIPと診断された猫には、抗炎症作用のある点眼薬の使用が推奨されることがあります。これは炎症症状の緩和を目的としています。

一方、神経型FIPの猫には、動物病院での集中管理入院が推奨されることも多いです。これにより、獣医師が猫の状態を常にモニタリングできるようになります。

まとめ

眼型FIPと神経型FIPは異なる症状を示しますが、いずれも迅速かつ適切な対処が必要な重篤な病気です。

愛猫がFIPに感染したかもしれないと思ったら、すぐにCure FIP JapanチームのLINE公式アカウントまでお問い合わせください。

 
 
 

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