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FIPの種類を知ろう:湿性FIPと乾性FIP

猫の猫伝染性腹膜炎(FIP)は、大きく「ウェットFIP」と「ドライFIP」の2つのタイプに分けられます。両者は共通する一般的な症状もありますが、それぞれ特有の臨床症状があります。

湿性FIPと乾性FIP

ウェットFIPとドライFIPの違い、症状や治療法について興味がありますか?

ここではCure FIP Japanチームによるまとめをご紹介します。

FIPについて知っておくべきこと

FIPに感染した猫は、高熱、食欲不振、体重減少、元気消失などの一般的な症状を示すことが多いです。

しかし、これらの一般的な症状だけでFIPと確定することはできません。そこで、さらに検査を行い、ウェットFIPかドライFIPかを示す臨床症状を確認する必要があります。

ウェットFIP

「ウェット」という言葉から液体を連想するかもしれませんが、その通り、ウェットFIPは腹部や肺、心臓の周りに液体がたまることが特徴です。

この液体の蓄積により呼吸困難や激しい不快感が起こります。

ウェットFIPの症状

主な臨床症状は以下の通りです.

  1. 腹部の膨張・腫れ

腹部が膨らんでいるため、体重増加や妊娠と間違われることがありますが、ウェットFIPの場合は脂肪や妊娠ではなく液体の蓄積が原因です。

  1. 体重増加に見えても肋骨が触れる

体重が増えたように見えても、肋骨が簡単に触れる場合は、脂肪ではなく内部の液体が原因かもしれません。

  1. 他の臓器の影響

液体が肺や心臓の機能を妨げることがあり、肝臓など他の臓器にも悪影響を及ぼすことがあります。

ウェットFIPの診断

  1. 臨床症状の観察

ウェットFIPの症状はドライFIPよりも目に見えやすく、獣医が早期に疑うのが比較的容易です。

  1. 血液検査

血液検査だけでFIPを確定できませんが、疑いを高め、次の検査への指針となります。

  1. ライバルタ検査

胸や腹部に液体がある場合、ライバルタ検査を行うことがあります。これは液体がFIPによるものであるかを判断する検査です。

  • 陽性であればFIPの可能性が高まります。

  • 陰性でも、特にドライFIPの場合は完全に否定できません。

ウェットFIPの治療

ウェットFIPは重篤な不快感や健康リスクを伴います。症状を和らげるために獣医師は液体を抜く処置を行うことがあります。

  1. 胸腔穿刺(トラコセンテシス):胸の液体を抜き、呼吸を楽にします。


  2. 腹腔穿刺(アブドミノセンテシス):腹部の液体の一部を抜き、膨満感や痛みを軽減します。

これらの処置は一時的な緩和にはなりますが、頻繁に行うと猫が弱り、脱水症状を引き起こす可能性があります。

だからこそ、GS-441524が最も推奨される治療法です。成功率は89%に達し、世界中で何千もの猫を救っています。

GS-441524は経口薬と注射の両方の形態があり、適切な治療方法についてはCure FIP Japanチームにご相談ください。

ドライFIP

ウェットFIPに比べて、特に長毛種の猫ではドライFIPの症状は見つけにくいことがあります。では、どんな症状があり、どのように診断し、治療できるのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

ドライFIPの症状

  1. 食欲は普通でも体重が増えない

猫はよく食べても痩せて見えたり、徐々に体重が減ることがあります。

  1. 食欲不振(アノレキシア)

一方で、食べなくなる猫もおり、極端な体重減少や衰弱を引き起こします。

  1. リンパ節の腫れ

ウイルスは血流を通じて脳、肝臓、腎臓、リンパ節などの臓器を攻撃します。リンパ節が感染すると免疫反応が起こり、炎症や腫れが見られます。

  1. 臓器の影響

肝臓や腎臓がよく影響を受けます。

  • 肝障害により黄疸(皮膚や目の黄変)が起きることもあります。

  • 腎臓感染は腫れを引き起こし、老廃物を適切にろ過できなくなります。

ドライFIPの診断

  1. 臨床症状の観察

ドライFIPの症状は必ずしも明らかではないため、注意深い観察が重要です。上記の兆候があればすぐに獣医師に相談してください。

  1. 血液検査

血液検査ではFIPの確定は難しいですが、さらなる検査の指針になります。

  1. レントゲン・超音波検査

これらの画像診断は以下のことを確認します:

  • 隠れた液体の蓄積

  • 肝臓、腎臓、リンパ節の腫大

  • 腹部や胸部の内部炎症

ドライFIPは内部臓器に影響を与えることが多いため、画像診断が特に役立ちます。

ドライFIPの治療

獣医療ではドライFIPの症状緩和は可能ですが、病気の根本原因を治療することは難しいです。

ウェットFIP同様、GS-441524が最良の選択肢です。適切な投与と飼い主のサポートがあれば回復も十分可能です。

まとめ

ウェットFIPもドライFIPも、早期かつ適切な治療が必要です。愛猫がFIPかもしれないと思ったら、迷わずCure FIP JapanチームへLINEでご相談ください。

症状について話し合い、GS-441524の個別の投与量についてアドバイスを受けられます。あなたと愛猫のために、私たちチームが全力でサポートします。

 
 
 

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