猫はFIPから本当に回復できる? 完治へ向けた12週間の観察期間ガイド
- CureFIP Japan

- 10月6日
- 読了時間: 3分
かつて FIP(猫伝染性腹膜炎)は「死の宣告」とさえ言われる不治の病でした。しかし、GS-441524 という抗ウイルス薬の登場により、今では世界中で何千匹もの猫が回復を遂げ、再び元気に暮らしています。

ただし、84日間の治療が終わったからといって、すぐに「完治」とは言えません。その後の 12週間の観察期間 が、真の回復を確認するためにとても重要です。
CureFIP Japan では、この大切なステップを飼い主さんに分かりやすくお伝えし、安心して愛猫を見守れるようサポートします。
観察期間とは?
観察期間とは、治療終了後の12週間、猫の体調を細かくチェックする時間です。
症状が消えて血液検査も改善していても、わずかな再発リスクは残っています。そのため、獣医師やFIP専門コミュニティでは観察期間の重要性が強調されています。
📖 関連記事: FIP治療の最初の1週間:どんな変化がある?
12週間のスケジュール
観察期間は、自宅での日々のチェックと定期的な血液検査を組み合わせて行います。
30日目:最初の血液検査。肝臓・腎臓機能、タンパク質量を確認。
60日目:2回目の血液検査。状態が安定しているか再確認。
84日目(治療終了時):3回目の血液検査。最終評価を行い、ここから正式に観察期間に入ります。
👉 自宅では、食欲・体重・元気さ・体温を毎日記録しましょう。
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健康回復のサイン
観察期間中に見られる良い兆候には、以下のようなものがあります。
食欲が安定している:毎日しっかり食べる。
体重が増えている:成猫で1週間に100〜200g程度。
活動量が増える:遊ぶ、毛づくろいする、人や他の猫と関わる。
体温が安定:発熱がなく、37.5〜39℃の範囲内。
血液検査が正常値:肝臓・腎臓・タンパク質が基準内。
腹水や胸水がない:お腹や胸が膨らんでいない。
要注意!再発の兆候
次のような症状が見られたら、すぐに獣医師に相談してください。
急な食欲低下
急激または原因不明の体重減少
発熱の再発や体温の乱れ
元気がなく、長時間寝ている
腹部や胸部に液体が再び溜まる
神経症状(けいれん、ふらつき、突然の失明など)
眼の異常(白濁、炎症、腫れ)
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観察期間にできるサポート
栄養管理
高タンパク・高品質で消化しやすいフードを与える。
生肉やリスクのある生食は避ける。
ストレスのない環境
静かで安心できる場所を用意する。
温かい寝床、軽いおもちゃ、穏やかな生活リズムを守る。
日々のチェック
食欲・体重・体温・元気さを毎日メモする。
清潔な環境
トイレは常に清潔に保つ。
多頭飼いの場合はFCoV感染予防に注意。
獣医師のフォロー
定期的な血液検査(30日目、60日目、84日目)。
肝臓・腎臓機能のチェックを継続。
まとめ
猫はFIPから本当に回復できるの? → はい。GS-441524治療により、多くの猫が完全に回復しています。
ただし、治療後の12週間の観察期間が「完治」を左右する大切なステップです。この期間を問題なく乗り切れれば、再発のリスクは非常に低くなります。
飼い主さんの役目は、毎日の小さな変化を見逃さず、しっかり記録し、必要ならすぐに行動すること。科学と愛情があれば、FIPはもう「絶望の病」ではなくなりました。
FAQ
Q: 猫はFIPから完全に回復できますか?
A: はい。GS-441524治療により、多くの猫が完治しています。
Q: 観察期間はどのくらいですか?
A: 約12週間で、30日目・60日目・84日目に血液検査を行うのが理想です。
Q: 健康回復のサインは?
A: 安定した食欲、体重の増加、元気な行動、正常な体温、検査結果の安定。
Q: 再発のサインは?
A: 食欲不振、体重減少、発熱、腹水・胸水、神経や眼の異常。
Q: 再発が疑われるときは?
A: 直ちに獣医師に相談し、追加治療を検討してください。
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