top of page

感染から症状まで:猫のFIP進行の流れ

猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫とその飼い主にとってまさに悪夢のような病気です。


この病気は、猫の体内に存在するFCoV(猫コロナウイルス)が突然変異することによって発症します。


実は、FCoV自体は一般的には危険なウイルスではなく、多くの猫では無症状で自然に排除されることがほとんどです。しかし、問題はこのウイルスが命に関わる形に変異してしまったときに始まります。


だからこそ、FIPへの進行を防ぐために、飼い主はウイルスの発展過程、初期症状の見分け方、そして適切な対処方法を正しく理解する必要があります。


ここでは、CureFIP Japanが猫の飼い主のために準備した詳細なガイドをご紹介します。



FIPとは?そしてFCoVからFIPへどう進行するのか

先ほど述べたように、FIPは単体のウイルスが原因で発症する病気ではありません。 FIPはFCoV(猫コロナウイルス)が体内で突然変異することで発生する重篤な合併症です。


このウイルスは特に2歳未満の子猫多頭飼育の環境にいる猫でよく見られますが、通常は致命的ではありません。


多くの猫はFCoVに感染しても、明らかな症状を示さずに回復することが多いです。しかし、免疫力が弱い猫ではウイルスが体内で突然変異し、FIPへと進行する可能性があります。


💡 注意点として、FIP自体は他の猫に感染することはありません。 感染するのはFCoVだけであり、FIPを発症するかどうかは年齢・ストレス・免疫反応など様々な要因によって異なります。



感染からFIP発症までのタイムライン

段階

おおよその時間目安

FCoVへの曝露

2歳未満の子猫や多頭飼育の猫でよく見られる

FCoVの潜伏期間

数日〜2週間

FCoVがFIPへと突然変異

感染から数週間〜数ヶ月

FIP症状の発現

感染後2週間〜数ヶ月(最大1年かかることも)

コーネル大学およびUCデービスの研究によれば、FIPの発症は通常FCoV感染後2〜6ヶ月の間に起こりますが、慢性的なストレス状態の猫では1年後に発症する場合もあります。



FIP発症のタイミングに影響する要因

FIPの症状がいつ現れるかは、以下の要因に左右されます。


✅ 年齢

FCoVへの感受性が高いのは2歳未満の子猫や高齢猫であり、FIPへ変異するリスクも高いです。


✅ 免疫力

猫の免疫系がどれほど強いかが、FCoVを撃退できるかどうかを左右します。免疫力が弱いほど、FIPへの進行リスクが高まります。


✅ ストレス

引っ越し、ワクチン接種、手術後の回復などは猫にとって大きなストレスであり、FCoVの変異を助長する要因になります。


✅ 飼育環境

衛生状態が悪く、猫の密度が高い環境ではFCoVの感染率が上がり、FIPへの突然変異が起きやすくなります。



初期症状に要注意

FIPの初期症状は他の病気と非常によく似ているため、見過ごされやすいです。 以下のような症状が見られたら、すぐに獣医に相談しましょう。

  • 数日間続く元気のなさ・活動量の減少

  • 抗生物質を使用しても下がらない高熱

  • 食欲不振

  • 下痢



FIP末期に見られる主な症状

病気が進行して末期になると、以下のような深刻な症状が見られます。

  • 持続的な倦怠感、脱力、過度の眠気、隠れる行動

  • 食欲不振や全身炎症による体重の著しい減少

  • 黄疸(皮膚、目、歯茎の黄変)— 肝機能障害のサイン

  • 臓器不全 — 嘔吐の持続、意識低下、異常な排尿行動など



行動面での変化にも注目

FIPの進行とともに、身体的な症状だけでなく行動にも変化が現れます。

  • 痛みや不快感により、隠れる・近寄らなくなる

  • 胸に液体が溜まる(湿性FIP)ことで呼吸困難

  • 落ち着きがない、大声で鳴く、触れられるのを嫌がる

  • 毛づやが悪くなり、抜け毛が増え、毛がぼさぼさになる

  • 関節や筋肉の障害により歩けなくなる



すぐに診断を受けるべきケース

以下のような場合には、迷わず動物病院へ連れて行きましょう

  • 解熱剤や抗生物質でも下がらない高熱が続いている

  • 急激な体重減少や、痩せているのに体重が増えている

  • フードを変えてもまったく食べない

  • 数日間にわたり、著しく元気がない・動かない

  • FCoVに感染した猫と接触した経験がある


FIPの確定診断には、血液検査・体液分析・生検などの追加検査が必要になります。 FIPは他の病気と症状が似ているため、早期の検査と診断が命を救うカギです。



結論:早期発見が命を救う

FIPは恐ろしい病気ではありますが、正しい知識と迅速な対応があれば、多くの猫が救われる可能性があります。


万が一、愛猫がFIPと診断された場合は、GS-441524による治療をすぐに開始してください。この薬は、世界中で何千匹もの猫の命を救った実績があります。


ただし、治療を始める前には必ず、CureFIP JapanのLINE公式アカウントにご相談ください。


猫の状態に応じた最適な用量と治療ガイドをお伝えします。

 
 
 

コメント


bottom of page