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執筆者の写真Rafiq A

猫の血液検査を理解するためのステップバイステップガイド:迅速な対応のために知っておくべきこと

血液検査は、獣医師が猫の健康状態を評価するための最も重要な診断ツールの一つです。特に猫伝染性腹膜炎(FIP)の場合、血液検査の結果を理解することで、猫の状態や治療計画をより深く把握できます。以下に、血液検査の結果を読み解くための簡単なガイドを紹介します。


猫の血液検査を理解するためのステップバイステップガイド:迅速な対応のために知っておくべきこと

全血球計算(CBC)

CBCとは?

CBCは、猫の血液中のさまざまな成分を測定する検査で、最初に行われることが多いです。


主な指標

赤血球数(RBC)

  • 低いRBC値:FIPや慢性疾患などで見られる貧血を示す可能性があります。

  • 高いRBC値:脱水症状を示唆することがあります。


白血球数(WBC)

  • 高いWBC値:感染症、炎症、またはストレスを示す可能性があります。

  • 低いWBC値:免疫系の抑制や重度の感染症を示すことがあります。


血小板数

  • 低い血小板数:血液凝固不全を引き起こし、骨髄疾患や感染症を示す可能性があります。



生化学プロファイル

生化学プロファイルとは?

この検査は、臓器の機能や代謝の健康状態を評価します。


主要な指標

ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)

  • 高いレベルは、肝臓の損傷や炎症を示唆します。

BUN(血中尿素窒素)およびクレアチニン

  • 高いレベルは、腎疾患や脱水症状を示す可能性があります。


グルコース

  • 高いレベル:ストレスや糖尿病を示す可能性があります。

  • 低いレベル:栄養不良やインスリン過剰投与を示す可能性があります。


総タンパク質(TP)

  • 高いTP値:脱水や炎症を示す可能性があります。

  • 低いTP値:肝臓や腎臓の疾患によるタンパク質喪失を示す可能性があります。



FIPに特有のマーカー

FIPとは?

猫伝染性腹膜炎(FIP)は猫に特有のウイルス感染症で、血液検査による診断が重要です。


FIP関連マーカー

アルブミン/グロブリン(A/G)比

  • A/G比が0.8未満:FIPの可能性が高い。

  • A/G比が0.8以上:FIPの可能性が低い。


グロブリンレベル

  • 高いグロブリン値は、慢性炎症や免疫反応を示す可能性があります。

ビリルビン

  • 高いビリルビン値は、FIPや他の全身性疾患に関連する肝機能障害を示す可能性があります。




電解質

電解質とは?

電解質は細胞機能に不可欠であり、脱水状態を示すことがあります。


主な指標

ナトリウム(Na)およびカリウム(K)

  • 不均衡は、脱水、腎疾患、または他の代謝問題を示す可能性があります。

クロール(Cl)

  • 低いクロール値は、嘔吐や腎臓の問題に関連することがあります。



結果の解釈

文脈の重要性

血液検査の結果は、猫の臨床症状、病歴、他の診断結果と合わせて解釈する必要があります。


トレンドの把握

単一の結果では全体像を把握できないことがあるため、時間をかけて変化をモニタリングすることが重要です。



獣医師への相談タイミング

血液検査の結果を理解していても、包括的な解釈のためには常に獣医師に相談してください。獣医師はこれらの結果を猫の全体的な健康状態と関連付け、適切な治療を推奨できます。


猫の血液検査の重要性

血液検査は、猫の健康を診断・管理するための非常に貴重なツールです。CBC、生化学検査、FIP関連のマーカーの基本を理解することで、獣医師とのより有意義な対話が可能となり、猫のケアに積極的に関与できます。


もしあなたのペットの猫がFIPの症状を示す場合は、すぐに近くの獣医に連れて行き、正確な診断と治療を受けさせてください。FIPウイルスとその治療についてさらに相談したい場合はLineでCureFIP Japanに連絡するか、InstagramのCureFIP Japanを訪れてサポートを受けることができます。また、FIPに関する完全なガイドを読みたい場合は、こちらをクリックしてください。

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